zip関数を使用すると複数のリストを同時にループ処理をすることができるようになります。(なお、zipファイルの扱いとは無関係です。zipファイルの扱いについてはこちらを参照してください。)
zip関数
複数のリストを同時にループで回したい場合があると思いますが、そんな場合、zip関数を使用します。引数にリストを指定すると、反復子が返されます。サンプルを見てみましょう。
data1 = [1, 2, 3, 4, 5] data2 = ['a', 'b', 'c', 'd', 'd'] for x, y in zip(data1, data2): print(x, y)
特に説明は不要かと思いますが、実行してみるとdata1、data2のリストの内容が順に出力されます。リストでなくともイテラブルであれば可能です。
このzip関数ですが、2つどころか3つでも4つでも同時にループ処理が可能です。例えば3つの場合も同様に、以下のように記述できます。
# 3つでも可能 data1 = [1, 2, 3, 4, 5] data2 = ['a', 'b', 'c', 'd', 'd'] data3 = ['e', 'f', 'g', 'h', 'i'] for x, y, z in zip(data1, data2, data3): print(x, y, z)
長さの異なるリスト
また、要素数が同じである必要はなく、ちゃんと空気を読んで一番短いリストに合わせて処理をしてくれます。
data1 = [1, 2, 3] data2 = [1, 2, 3, 4] data3 = [1, 2, 3, 4, 5] for x, y, z in zip(data1, data2, data3): print(x, y, z) # 3回出力される
例えば上のサンプルの場合、ループ中の処理回数は一番短いdata1に合わせて3回処理されます。一方、長い方と合わせたいような場合は以下のように適当な値で埋める方法があります。
data1 + [None]*(10 - len(data1)) # 長さを10にして、足りない部分はNoneで埋める
ループインデックスの取得 enumerateと組み合わせる
ループインデックスを取得する場合はenumerateを使用しますが、この場合ちょっと工夫が必要となります。以下サンプルのとおり、カッコが必要となるので注意してください。
# enumerateと組み合わせる場合 for idx, (x, y, z) in enumerate(zip(data1, data2, data3)): # カッコが必要。 print(idx, x, y, z)